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血液内科

血液内科の紹介

血液の病気についてご紹介します。

<白血病>

 白血病は、骨の中にある骨髄(=血液の工場)で、がん細胞である白血病細胞が無制限に増えてくる病気です。中でも、急性白血病は白血病細胞の増え方が早いため、だるさや熱や出血など様々な症状がはっきり出やすく、できるだけ早く治療を始めるのが最良です。慢性白血病は健診で疑われることが多く、ゆっくりと進行するため、症状がほとんどなく治療は落ち着いて始めますが、逆に症状がある場合は病気に勢いがあると予想されます。

<悪性リンパ腫>

 リンパ腫は、血液中のリンパ球がガン化して、リンパ節などで増えてくる病気です。原因(ウイルスや菌)がわかるタイプもありますが、ほどんどは原因がわかりません。特徴は熱や体重が減ることや寝汗などが出現することです。ただし、悪性度の分類によって治療法が分かれるため、直ちに治療を始める場合と、あわてず経過を診ていく場合があります。

<多発性骨髄腫>

 骨髄腫は、骨髄の中でガン細胞である骨髄腫細胞が増えてくる病気です。骨を弱らせたり血を造る働きを弱めたりすることが特徴で、骨折や貧血をきっかけに病気がわかる場合が多いです。腎臓も弱っている場合、できる限り早めに治療を始めることが望ましいです。

<治療>

 それぞれのがん細胞の特徴や働きをピンポイントで抑え込む新たな抗がん剤が登場し、またその改良が重ねられており、治療効果は一昔前と比べて飛躍的に向上しています。

<その他>

 骨髄異形成症候群(前白血病)、再生不良性貧血(骨髄不全)、鉄欠乏性貧血、特発性血小板減少性紫斑病、血友病、多血症、本態性血小板血症なども治療しています。

<最後に>

 私は医師になる直前に母を脳出血で亡くしました(享年50)。わずか5日間の闘病でしたが、没後、新聞のどこを見ても真っ白にしか見えない放心状態が3か月続いた自分のことをいまだに覚えています。当科外来(Aブロック)・薬物療法センター(通院がん治療)・南6病棟(無菌室完備)等の看護師・薬剤師や、中央検査部・リハビリテーション部等のスタッフと協力し、家族になれずとも寄り添い、家族同様に想いを馳せてお一人お一人に最適な治療を提供して参りますので、これからもよろしくお願いします。 文責 阪口 臨

 

スタッフ紹介

阪口 臨 血液内科部長
平成9年 大阪市立大学医学部卒業
専門:血液疾患(一般・腫瘍)
骨髄移植推進財団調整医師
インフェクションコントロールドクター

診察日・担当医表

臨床実績

  令和5年
急性骨髄性白血病 12
急性リンパ性白血病 0
慢性骨髄性白血病 10
慢性リンパ性白血病 5
骨髄異形成症候群 45
悪性リンパ腫 120
成人T細胞白血病/リンパ腫 3
多発性骨髄腫 12
特定疾患患者数(以下疾患別) 28
再生不良性貧血 5
特発性血小板減少性紫斑病 20
上記2疾患以外 3

学術実績

1)研究会

  ①医療連携の会 in WAKAYAMA

   ディスカッションパート:パネリスト 阪口 臨  2023年4月7日 和歌山市

  ②和歌山MM lecture meeting

   ディスカッション:パネリスト 阪口 臨  2023年12月1日 和歌山市

  ③第20回和歌山がん診療研究会

   一般講演:演者 阪口 臨  2023年12月14日 和歌山市

2)研修会

  和歌山県がん診療連携協議会主催 緩和ケア研修会

   司会・講師・ファリシテーター:阪口 臨  2023年11月25日 和歌山市

3)講演会

  ハイヤスタ錠発売1周年記念講演会 in WAKAYAMA

   一般演題:座長 阪口 臨  2023年6月15日 和歌山市

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