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循環器内科

循環器内科の概要

 循環器内科では循環器病全般に対し急性期診断と集中治療から社会復帰に至るまでの慢性期ケアに関して高度な医療を行っています。

 循環器疾患の対応には、専門性と同時に迅速さが要求されます。
虚血性心疾患・末梢血管疾患・大動脈疾患・不整脈・心不全等、集中治療や緊急カテーテル治療を要する症例に対して迅速に対応できるよう、24時間循環器専門医師が診療に当たれるような体制を構築しています。

 高齢化と治療方法の進歩により、診断、治療法の選択枝が多彩なものとなってきております。当院では個々の症例に真摯に向き合い、一人一人の患者様に最適な治療を実践できるように努力しています。

循環器内科が対象とする主な疾患

1. 虚血性心疾患(狭心症 心筋梗塞)

 心臓に酸素や栄養を送る冠動脈という血管が主に動脈硬化が原因で狭くなり、心臓が必要とする血液を供給できなくなった状態をいいます。狭心症は冠動脈が狭くなることで、歩行時などに胸の痛みが起こる疾患です。多くの場合症状は数分間で、安静にすることで改善します。通常外来で心電図やCTなどで診断を行い、治療が必要な場合には一泊入院をしていただくことになります。カテーテルという細い管をもちいて冠動脈の撮影を行い、その後狭くなった血管をバルーンやステントという金属の筒で拡げる治療を行います。

 心筋梗塞は冠動脈が突然閉塞することにより起こる疾患です。突然の強い胸痛で発症することが多く、症状は30分以上持続します。放置すると命を落とす可能性が高い重篤な疾患で、緊急の処置を要します。
治療は狭心症と同様にカテーテルを用いて閉塞した血管をバルーンやステントで拡張します。発症から治療までの時間が早ければ早いほど治療の効果は高くなり、適切な治療を急性期に行うことで死亡率は極めて低く抑えることができます。当科では24時間この治療ができるような体制をとっています。

2. 閉塞性動脈硬化症

 主に脚の動脈に動脈硬化が進み、血管が細くなったり、閉塞したりする病気です。

 症状として多いのは、間欠性跛行と呼ばれる状態で、歩くと脚が痛くなったり、しびれたりして、休憩すると症状が軽減します。血流の低下が重度の場合には足の先に壊死を起こしたりする場合もあります。治療としては薬物治療、カテーテル治療、手術療法等があり、いくつかの治療を組み合わせて行います。近年では心臓の血管と同様にカテーテルを用いて治療することが多くなっています。

3. 心臓弁膜症

 心臓には血液の逆流を防止するために4つの弁があります。この弁に逆流を起こしたり、弁の開きが悪くなったりする状態が心臓弁膜症です。心臓弁膜症が高度になると、心不全の原因となり、突然死の原因となることもあります。根本的な治療は手術療法となります。最近では高齢の方にも安全に施行可能な、体への負担の小さい手術法が用いられることが多くなっています。手術が必要と判断された場合には、心臓手術専門の連携施設に紹介し治療を受けていただくことになります。

4. 心不全

 様々な心臓病が原因で心臓のポンプ機能が低下し、全身に必要な血液を十分に供給できなくなった状態です。症状としては、易疲労感、息切れ、むくみなどが代表的なものです。

 近年色々な心不全治療薬が開発され、治療の選択肢が増えています。いくつかの心不全治療薬を組み合わせることにより、以前は治療困難であった重度の心不全でも、良好にコントロールができるようになっています。

5. 不整脈

 不整脈には様々な種類がありますが、大きくは脈が遅くなる不整脈と速くなる不整脈に分けられます。脈が遅くなる不整脈では失神やふらつきの原因となることがあり、治療には心臓ペースメーカーという機械を植え込む手術が必要になります。脈が速くなる不整脈は動悸が主な症状となります。治療としては薬物治療やカテーテルを用いて不整脈の原因となる部位を焼灼する治療(カテーテルアブレーション)などがあります。

カテーテルアブレーションが必要と判断された場合には、専門施設への紹介を行っています。

6. 大動脈瘤

 胸やお腹の大動脈が動脈硬化によって脆くなり、瘤のように膨らんだ状態をいいます。

 無症状で経過することが多いですが、膨らみすぎると破裂する危険性が高くなります。

 無症状であるため気づかずに経過することが多い病気ですが、破裂すると致命的となります。CTなどで診断し、一定以上の大きさを超えれば手術が必要となります。

循環器内科 医師スタッフ

林 泰 循環器内科部長
平成6年 和歌山県立医科大学卒業
専門:循環器一般、冠動脈インターベンション
日本内科学会認定内科医
日本循環器学会専門医

小向 賢一

第二循環器内科部長
平成13年 和歌山県立医科大学卒業
専門:循環器一般、冠動脈インターベンション
日本内科学会認定内科医
日本内科学会総合内科専門医
日本循環器学会専門医
医学博士
山本 康徳 循環器内科医師
平成24年 和歌山県立医科大学卒業
専門:循環器一般
三浦 謙 循環器内科医師
平成29年 愛知医科大学
専門:循環器一般
西大條 俊幹 循環器内科医師
令和2年 和歌山県立医科大学卒業
専門:循環器一般

診察日・担当医表

臨床実績

  令和4年度
冠動脈造影剤検査 255件
冠動脈カテーテル治療(PCI) 270件
末梢動脈血管内治療 85件
ペースメーカー治療 36件
冠動脈CT検査 242件

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