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禁煙外来

禁煙外来担当:庄野 剛史(しょうの たけし)
※第二呼吸器内科部長

じっと我慢はもう古い、手軽に禁煙チャレンジを

~禁煙外来ってどんなところ:知らないと、損する禁煙方法の進歩~

禁煙外来の成功率は60~85%

当院の4年間の禁煙外来における初診から3ヵ月後での成功率は、183名中113名の61.7%となっており、また、平成18年6月からの保険適用での代替療法の効果は、ニコチネルTTSで成功率62.3%(男性75.7%・女性44.2%)、バレニクリン(チャンピックス)で成功率84.0%(男性100%・女性66.7%)となっています。その中でも比較的高齢者で、男性で、1日喫煙本数が50本未満で、初診時の禁煙成功自身度が60%以上の方、が高い成功率を占めています。

保健師の介入で成功率向上

平成20年6月より保健師の介入を開始したところ、禁煙成功率は介入前の53.2%(男性72.9%・女性22.6%)に比べ介入後は79.5%(男性88.5%・女性66.7%)と全体はもちろん、特に女性で有意に高くなり、その結果12週間の禁煙プログラムの途中中断率は、介入前41.8%から介入後13.6%と著しく低下しました。

体重増えるって聞きますが?

当院での集計ですが、禁煙成功者の3ヵ月後の体重変化は、-1.3kgから+0.6kgで平均体重は+2.5kg(男性+2.7kg・女性+2.2kg)でした。事前にこのことをお伝えし、禁煙開始から2週間後に、今後も禁煙を継続出来る自信がついた方から、体重管理については「食事開始日に、まずお野菜をしっかり摂取する」などのワンポイントアドバイスをしています。

うまくいった症例には表彰状を

最近は禁煙補助薬の進歩で、本当にスムーズに禁煙成功される方が多くなってきました。

禁煙できなかったとしても、再チャレンジを

禁煙できなかったとしても2回目チャレンジ・3回目チャレンジにて禁煙を成功されている方もおられます。禁煙外来の最終来院日より1年以上保険による禁煙外来を受診(他医療機関を含む)していなければ、新たに保険による禁煙治療を受けることが出来ます。禁煙できなかった…とあきらめずに、再チャレンジしてください。

たとえば…

55歳の男性で、2型糖尿病とうつ病で通院治療中、咳痰が多く精密検査で肺気腫が判明し禁煙外来受診を勧められ受診した方は最初の2週間は本数を減らせたが完全に止められず、再診時に禁煙欲求や禁煙行動を詳しくお伺いしたところ、イライラすると吸ってしまっていたので、イライラした時は外へ出て深呼吸するようアドバイスをさせていただき、以後禁煙に成功されました。

そして禁煙成功の暁には、当院独自で作成した表彰状をお渡ししています。この表彰状を、自宅などのよく目に付くところへ飾ってもらうようにしています。

成功の秘訣は、スタッフのコーチングスキル

禁煙外来では、禁煙者自らが心を開いてくれ禁煙の動機づけと継続ができる様に「コーチング」の基本スキルである「聴く」「質問する」「伝える」を意識しながら、禁煙支援に取り組んでいます。
成功者からの「本当に楽にやめられました」・「タバコを吸わなくなって楽になりました」・「家族の信頼を回復しました」などのご報告を励みに禁煙支援をしております。

禁煙はしたいけれど、なかなか止められないという方。禁煙は1人で行うのは難しいものです。
当院では一定の基準を満たした方に対し、禁煙治療を保険診療で行っております。
医師による診察、保健師による禁煙支援、ニコチネルTTS・チャンピックの処方を行い、 禁煙のお手伝いをさせていただきます。
まずはお気軽にご相談下さい。

「禁煙外来」について

平成18年4月より、保険による禁煙治療の保健適用(使用条件あり)が可能となり、H28.4月からは喫煙歴の少ないも保険が使用できるように緩和されました。また、加熱式タバコを吸われる方も保険による禁煙外来を受けることが出来るようになりました。

(1)保険適用も条件…

保険使用のための条件は下記の6項目をすべて満たした方が対象となります。

〈 保険使用のための条件 〉全てに該当している場合のみ保険使用が認められます
1.外来通院患者である。(禁煙外来受診中に入院された場合は、保険による禁煙外来継続受診は可能です。 )
2.過去1年間に他の医療機関を含め、保険適用による禁煙治療をうけたことはない。
3.ただちに禁煙を開始する意志がある。
4.35歳以上の者はブリクマン指数(1 日の喫煙本数×喫煙年数)が 200 以上である。(※35歳未満はブリクマン指数が200未満であっても可)
5.TDSによるニコチン依存症診断(問診 10 問あり、1 問 1 点にて計算)5 点以上である。
6.禁煙治療(3 ヶ月、計 5 回の受診)を受けることを文章により同意を得ている。

対象から漏れた方は自費診療にて対応しております。→自費による禁煙外来

(2)どんな治療をするの?…

3ヶ月(12週間)5回の受診をしていただきます。
《 来院スケジュール 》

  1か月 2か月 3か月
0週 2週 4週 8週 12週
チャンピックス 通院 1回目受診 2回目受診 3回目受診 4回目受診 5回目受診
(飲み薬) 処方 あり あり あり あり なし
ニコチネルTTS 通院 1回目受診 2回目受診 3回目受診 4回目受診 5回目受診
(貼り薬) 処方 あり あり あり なし なし

《診療内容》

※体重測定
※呼気一酸化炭素濃度の測定
※診察
※禁煙実行、継続に向けてのアドバイス
※禁煙補助剤(飲み薬又は貼り薬)の処方
※12週目の診察時、禁煙が達成されている方は表彰状を、禁煙が達成できなかった方には修了証をお渡しします。

(2)費用はいくらかかるの?(5回受診時の費用の目安です)

飲み薬(チャンピックス)/処方4回

 5回受診の費用
★目安です★
飲み薬(チャンピックス)/処方4回
全額 3割 2割 1割
診察料
(初・再診料)
5,840  1,750 1,170  580
ニコチン依存
管理料
9,620  2,890 1,920  960
院外
処方箋料
2,720  820 540 270
お薬代
(薬局にて支払)
40,040  12,010 8,010  4,000
合計 58,220 17,470 11,640 5,810

■貼薬(ニコチネルTTS)/処方3回

 5回受診の費用
★目安です★
貼薬(ニコチネルTTS)/処方3回
全額 3割 2割 1割
診察料
(初・再診料)
5,840  1,750 1,170  580
ニコチン依存
管理料
9,620  2,890 1,920  960
院外
処方箋料
2,040  610 410 200
お薬代
(薬局にて支払)
21,110  6,330 4,220  2,110
合計 38,610 11,590 7,720 3,850

薬代の他、調剤料など別途費用も発生します。

(4)禁煙補助薬ってどんな薬?

飲み薬:チャンピックス 貼り薬:ニコチネルTTS
*ニコチンを含まない薬です。
*禁煙時の離脱症状だけでなく、喫煙による
満足感も抑制します。
*禁煙開始の1週間前から服用を開始し、12週間服用。
*禁煙成功率は約3倍
*費用が貼り薬より高い。
*ニコチンを皮膚から吸収させる貼り薬です。
*毎日1枚を皮膚に貼り、離脱症状を抑制します。
*禁煙開始日から8週間を目安に貼り、大きさを
大→小に切り替えて貼っていただきます。
*禁煙成功率は約2倍

※お薬があわない場合は、医師と相談して途中からお薬を変更する事も可能です。
禁煙外来のご案内(PDF:458KB)

「受診手続き」…はどうしたらいいの?

完全予約制となっております。
お電話または当院受付窓口にお申出ください。(10分前後のお時間が必要です。)
保険がご利用できるかどうかの確認や説明など、お差支えのない程度の状態をお伺いし、予約日および
予約時間を決定させていただきます。

診療日 :毎週月曜日・木曜日(※祝日を除く) ※完全予約制
診療時間 :14:00~14:30(※初回は14:30~の診察になります)
予約方法:電話 又は 当院受付窓口にて
(※お電話の際は必ず「禁煙外来」とお申し付けください。)
073-451-3303 直通(勤労者医療総合センター)
073-451-3181( 内線3129・3129 )

(※保険使用対象可能かの条件確認や説明・予約登録のため、本人による10分程度のお時間が必要となります。)

予約受付時間:月曜~金曜日(※祝日を除く)8:30~17:00
★当院では情報通信機器を用いた禁煙外来(リモート診療)は行っておりません。

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