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脳卒中について

脳卒中は急性に生じる脳血管障害の総称で、脳梗塞・脳出血・くも膜下出血などの疾患が含まれます。脳卒中を発症したときは迅速な対応が必要で、初期治療が奏功すればその後の脳障害を最小限に抑える可能性があります。和歌山労災病院脳神経外科は一次脳卒中センターコア施設として24時間体制で脳卒中に対する緊急治療に対応しています。

脳卒中の緊急治療について

脳梗塞

脳血管が閉塞することで脳細胞が障害され、運動麻痺や言語障害、高次脳機能障害などを生じる疾患です。できるだけ早期に治療を行うことで、まだ壊死に陥っていない脳組織を救うことができる可能性があります。緊急初期治療にはつぎの2つがあり、和歌山労災病院ではいずれにも対応しています。

発症4.5時間以内:tPA静注療法
発症6時間以内(最大24時間まで)の大血管閉塞:脳血栓回収療法(血管内治療)

脳梗塞の症状:急激に発症する言語障害、片麻痺、などの症状がサインです。たとえ症状が短時間で改善したとしても(一過性脳虚血発作)、それは大きな脳梗塞の前触れである可能性があり、軽視してはいけません。

脳出血

脳内出血ともいいます。血管が破綻して脳内で出血を生じる疾患です。高血圧症によるものがほとんどですが、脳動静脈奇形などの特殊な病気を背景とする出血もあります。中等量以上の大きな脳出血は緊急開頭手術あるいは内視鏡手術を適応して血腫を除去し、症状の改善をはかります。

脳出血の症状:急激に発症する言語障害や麻痺などに加え、頭痛や嘔吐を伴う場合があります。重症例では意識の悪化をともない、いびき様の呼吸状態をきたすこともあります。

くも膜下出血

脳表の大きな血管にできた脳動脈瘤が破裂し、突然の激しい頭痛を生じます。いちど破裂した脳動脈瘤は容易に再破裂しやすく、非常に危険な状態になります。突然の激しい頭痛を感じたら、たとえそれがおさまってきても、安静状態を保ちできるだけ早く受診してください。迅速に出血部位を診断し、脳動脈瘤に対する根治手術(脳動脈瘤クリッピング、あるいはコイル塞栓術)を行います。

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